本当に怖かった その1 (地震直前)
「あの地震」の時、私は心療内科のクリニックにいた
カウンセリングが終わり診察を待っているときに、急にひどい目眩に襲われた
フラフラと受付カウンターに行き、「フラフラする」と言った後は崩れるように倒れた
「すみません」「すみません」とつぶやけるのだけれど、体に力が入らない
受付の方が側にいらして、椅子に座らせてくださった
ちょうどそこに主治医が出てらして、「あらあら」と仰った後、脈をとられた
そう、耳も聞こえるし、何をされているのかも分かるのだけれど、体だけがグニャグニャで、目の前が真っ暗
主治医が「ゆーっくり、息を吸って、吐いて」と仰った
その通りに出来た
そして車いすで、「点滴ルーム」へ運ばれた
ベットには少し自分の力も出せて、寝かせて頂いた
横になっているのに、グルグルと天井が回り、足下もフラフラする
まるでジェットコースターに乗っているようだった
看護婦さんが優しく声をかけてくださり、額に冷たいタオルを乗せてくださった
どれぐらい時間が経ったろうか、ふとツナサンドの薫りがしてきた
これから点滴を受ける方がお腹が空いて食べていらしたようだ
無性にお腹が空いてきた
その頃には座っていられた
立ち上がってもフラフラしなくなっていた
看護婦さんにお話しをしたら、お向かいのコンビニで何か買ってきて食べなさいとのこと
お財布と携帯だけ持って、ブーツを履き、コートを着て、エレベータの前に行った
その時だった
(続く)
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